【シミュレーションで検証】つみたて投資で最適な投資間隔は?現実的なベストプラクティスも紹介

🚩 この記事のまとめ
ドルコスト平均法における投資間隔の違いは、リスクとリターンにどれほど影響を与えるのか?30年間のデータをもとに投資頻度別のバックテストを行い、投資初心者が無理なく始められる現実的な戦略を導き出しました。
    💡 この記事でわかること
  • 30年分のシミュレーション結果から最適な投資間隔がわかる
  • リスクとリターンのバランスを見ながら自分に合った投資スタイルを選べる
  • クレカ積立と高頻度投資を組み合わせた実用的な投資戦略が見つかる
この記事は約5分で読めます2025-05-14 #投資の基本 #初心者向け #資産の増やし方
【シミュレーションで検証】つみたて投資で最適な投資間隔は?現実的なベストプラクティスも紹介

「将来のために投資を始めたいけど、どれくらいの頻度で積立すればいいのか分からない」——そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?

実は、ドルコスト平均法(DCA)における投資間隔の違いは、リターンやリスクに微妙ながらも影響を与えます。

この記事では、VTI(米国ETF)を対象に、30年分のバックテストデータを用いて投資間隔ごとのパフォーマンスを徹底比較。そのうえで、投資初心者でも取り入れやすい、クレカ積立×高頻度投資という現実的なベストプラクティスも紹介しています。

投資の効果を高めながら生活にもなじむ積立方法を知ることで、「何から始めたらいいのか分からない」という状態から脱却し、自信をもって資産形成を始められるようになります。


ドルコスト平均法(DCA)とは?

ドルコスト平均法とは、定期的に一定額を投資することで、購入単価を平均化し、相場の変動リスクを軽減する投資手法です。

たとえば:

株価毎月1万円投資購入株数
1月100円10,000円100株
2月50円10,000円200株
3月200円10,000円50株

結果:3ヶ月で合計300株、平均購入価格は約100円。価格変動があっても安く買える月に多く買っているので、リスクを分散できています。


投資間隔が違うと何が変わるのか?

以下の条件で、投資間隔によってリターンやリスクがどう変わるかを30年分のデータでシミュレーションしました。

  • 対象:VTI(米国株ETF)
  • 投資額:各タイミングで定額を積立
  • 投資スタイル:バイ&ホールド(一度買ったら売らずに保有)
  • 比較した投資間隔:
    • 2営業日ごと
    • 毎週
    • 毎月
    • 3ヶ月ごと
    • 毎年

シミュレーション結果(四捨五入)

投資間隔年平均リターン年間ボラティリティ最大ドローダウンシャープレシオ元本比リターン
2営業日ごと5.31%15.62%-22.78%0.342.40倍
毎週5.32%15.61%-22.78%0.342.40倍
毎月5.31%15.72%-22.84%0.342.40倍
3ヶ月ごと5.31%15.72%-22.93%0.342.41倍
毎年5.25%15.70%-29.08%0.332.43倍

ポイント:

  • 投資間隔を細かくするほどリスク(最大ドローダウン)がやや小さくなる
  • リターンにはそこまで大きな差は出ない
  • 毎年投資はドローダウンが大きく、下落タイミングに弱い
フィエル仙人

最大ドローダウンとは、投資期間中の最大の損失幅を示す指標じゃ。これが大きいと、相場が下落したときに精神的な負担が大きくなるんじゃよ。

フィエル仙人

最適な投資間隔は?

現実的に考えると、毎週や2営業日ごとに手動で投資するのはかなり手間です。一方で、

  • SBI証券や楽天証券の「クレカ積立(月1回)」でポイントがもらえる
  • クレカ積立の上限(例:5万円/月)を超える部分を、高頻度で自動投資できる設定にする

など、「ポイント効率」×「高頻度DCA」のハイブリッド戦略が実用的かつ効果的です。

✅ おすすめ戦略

  1. クレジットカード積立(月1回)を満額設定(ポイントもらえる)
  2. 残りの予算は2日ごとなどの自動積立設定(証券口座引き落とし型)に回す
  3. 積立日は給与日翌日、月初など生活に合わせて調整
たかしさん

なるほど!クレカ積立でちゃっかりポイントはもらいつつ、余剰資金は自動引き落としで高頻度投資するのがたしかによさそうですね。

たかしさん

今すぐできるアクション

  1. 証券口座でクレカ積立を設定(楽天証券・SBI証券など)
  2. 積立日と投資額をスケジュール化(月1+高頻度)
  3. 余剰資金を自動引き落とし投資に割り当てる
  4. 1年後にリターンや含み益をチェックし、モチベーション維持

まとめ

  • 投資間隔を短くするとリスクがやや軽減されるが、リターンの差は小さい
  • 実用面では「クレカ積立×自動積立」の併用が最も合理的
  • 難しく考えすぎず「仕組み化」して習慣にするのが成功のカギ

小さな習慣が将来の自由をつくる。今できる一歩を、今日から始めてみませんか?


参考リンク

Introduction to Dollar-Cost Averaging Strategies

Dollar-Cost Averaging: The Trade-Off Between Risk and Return