FIREを目指して投資に興味を持ち始めたあなたに、まず知ってほしいことがあります。
それは、 「ネット証券口座の乗っ取りは、もはや特別な話ではない」 という事実です。 直近では、有名投資家のテスタさんも乗っ取り被害の報告をあげるなどし、日本の投資家達は何を信用すればよいのか不安につつまれています。
SNSやブログで投資の成功談を見かけると、「自分もそろそろNISAでも始めてみようかな」と思うかもしれません。でも、セキュリティ対策を怠ったまま口座を開設すると、せっかくの資産が他人に使われてしまうリスクがあるのです。
この記事では、2024年以降に実際に起きたネット証券口座の乗っ取り事例を紹介しながら、「自分の身を守る」ために今すぐできる対策をお伝えします。
2024年末から、SBI証券の顧客アカウントが不正にアクセスされ、保有株を無断で売却し、その資金で中国株を大量に購入するという手口の被害が報告されました。
参考: (ネット証券の資産が消える? 楽天、SBI、野村などで口座乗っ取り被害 ...)
またSBI証券は、ユーザからID・パスワードのみでログイン可能でバックドアになりうると危険視されていたバックアップサイトについて、2025年5月末で利用終了予定と発表しています。バックアップサイトの終了に関するお知らせ
楽天証券でも、同様のフィッシング詐欺による被害が報告されています。
参考: (ネット証券の資産が消える? 楽天、SBI、野村などで口座乗っ取り被害 ...)
実際にFIeylyの関係者にも楽天証券を語るフィッシングメールが届いていたため参考にご紹介します。
証券会社(例:楽天証券)をかたるフィッシングメールの例(2025年4月確認)。「【重要】セキュリティ対策強化に関するご案内」と称しパスワード変更を迫るメールで偽サイトに誘導する手口が確認されています。
本物のメールと見比べてみるとメールアドレスが異なり認証マークもない。また、偽サイトへ誘導するための文言やボタンが配置されていることがわかります。
しかし、かなり巧妙な作りで違和感も覚えにくく、非常に高度化していることがわかるでしょう。
野村證券、マネックス証券、SMBC日興証券でも、同様の手口による口座乗っ取り被害が報告されています。
参考: (ネット証券の資産が消える? 楽天、SBI、野村などで口座乗っ取り被害 ...)
auカブコム証券では、不正アクセス防止のため、セキュリティ設定画面の新設や認証メールアドレスの登録・認証のお願いなど、セキュリティ対策の強化を進めています。
参考: 不正アクセス被害等の防止に向けた対策のお願い【続報】
被害に遭ったのは、一部のリテラシーが低い高齢者だけではありません。実は、
「セキュリティ設定を面倒に感じて、初期設定のまま使っていた」
という若い世代のユーザーも少なくなかったのです。
ITに強い職業でも「自分は大丈夫」と思いがち。でも、攻撃者は“そこ”を突いてくるのです。
だからこそ、「わかってるつもり」が一番危険なのです。
では、どうすればいいのでしょうか? 以下に最低限やっておくべきセキュリティ対策をまとめました。
✅ ログインには必ず二要素認証(2FA)を設定する(SMSよりも認証アプリが安全)
✅ 出金時にも追加認証を求める設定にする
✅ ログイン通知メール・SMSをONにする
✅ 使っていない証券口座は放置せず、ログイン履歴を確認する
✅ フィッシング対策ソフト・ブラウザ拡張機能を導入する
具体的な手順の解説はこちらも記事からご確認ください。
FIREは、「自由に生きる」ための手段です。けれど、
自由を得る前に、その“資産”を失ってしまったら?
それでは本末転倒ですよね。投資を始めるなら、まず 「守りを固める」 ことが大前提です。
今のあなたに必要なのは、難しい金融商品でも最新の株価情報でもありません。 「パスワードを見直して、2段階認証をONにすること」 です。
今日やれば、明日から安心して資産形成が始められますよ。
🔐 自分の未来を、自分で守ろう。
セキュリティ対策は、最大の自己投資です。