「自分には関係ない」と思っていませんか?ネット証券の現実を知って、今日からできる対策を。

✨ この記事の要約
口座乗っ取りは他人事ではありません。実際の被害事例を通じて、自分の資産を守るために今できるセキュリティ対策をわかりやすく解説します。
ネット証券口座乗っ取り・実際にあった事例紹介(2024年以降)

はじめに:投資を始める前に知っておきたい現実

FIREを目指して投資に興味を持ち始めたあなたに、まず知ってほしいことがあります。

それは、 「ネット証券口座の乗っ取りは、もはや特別な話ではない」 という事実です。 直近では、有名投資家のテスタさんも乗っ取り被害の報告をあげるなどし、日本の投資家達は何を信用すればよいのか不安につつまれています。

SNSやブログで投資の成功談を見かけると、「自分もそろそろNISAでも始めてみようかな」と思うかもしれません。でも、セキュリティ対策を怠ったまま口座を開設すると、せっかくの資産が他人に使われてしまうリスクがあるのです。

この記事では、2024年以降に実際に起きたネット証券口座の乗っ取り事例を紹介しながら、「自分の身を守る」ために今すぐできる対策をお伝えします。

1. 実際に起きた被害事例まとめ

SBI証券:フィッシング詐欺による不正取引

2024年末から、SBI証券の顧客アカウントが不正にアクセスされ、保有株を無断で売却し、その資金で中国株を大量に購入するという手口の被害が報告されました。

  • 手口:フィッシングメールを通じてログイン情報を盗み取り、不正アクセス。
  • 被害内容:保有株の無断売却と中国株の大量購入による資産の入れ替え。
  • 対策:SBI証券はフィッシング詐欺に対する注意喚起を行い、セキュリティ対策の強化を進めています。

参考: (ネット証券の資産が消える? 楽天、SBI、野村などで口座乗っ取り被害 ...)

またSBI証券は、ユーザからID・パスワードのみでログイン可能でバックドアになりうると危険視されていたバックアップサイトについて、2025年5月末で利用終了予定と発表しています。バックアップサイトの終了に関するお知らせ

楽天証券:フィッシング詐欺による不正取引

楽天証券でも、同様のフィッシング詐欺による被害が報告されています。

  • 手口:フィッシングメールを通じてログイン情報を盗み取り、不正アクセス。
  • 被害内容:保有資産の無断売却と中国株の大量購入。
  • 対策:楽天証券はフィッシング詐欺に対する注意喚起を行い、セキュリティ対策の強化を進めています。

参考: (ネット証券の資産が消える? 楽天、SBI、野村などで口座乗っ取り被害 ...)

実際にFIeylyの関係者にも楽天証券を語るフィッシングメールが届いていたため参考にご紹介します。 楽天証券のフィッシングメール 証券会社(例:楽天証券)をかたるフィッシングメールの例(2025年4月確認)。「【重要】セキュリティ対策強化に関するご案内」と称しパスワード変更を迫るメールで偽サイトに誘導する手口が確認されています。 本物のメールと見比べてみるとメールアドレスが異なり認証マークもない。また、偽サイトへ誘導するための文言やボタンが配置されていることがわかります。 しかし、かなり巧妙な作りで違和感も覚えにくく、非常に高度化していることがわかるでしょう。

野村證券、マネックス証券、SMBC日興証券:同様の被害が報告

野村證券、マネックス証券、SMBC日興証券でも、同様の手口による口座乗っ取り被害が報告されています。

  • 手口:フィッシングメールを通じてログイン情報を盗み取り、不正アクセス。
  • 被害内容:保有株の無断売却と中国株の大量購入。
  • 対策:各社はフィッシング詐欺に対する注意喚起を行い、セキュリティ対策の強化を進めています。

参考: (ネット証券の資産が消える? 楽天、SBI、野村などで口座乗っ取り被害 ...)

auカブコム証券:不正アクセス防止に向けた対策の強化

auカブコム証券では、不正アクセス防止のため、セキュリティ設定画面の新設や認証メールアドレスの登録・認証のお願いなど、セキュリティ対策の強化を進めています。

  • 対策内容
    • セキュリティ設定画面の新設。
    • 認証メールアドレスの登録・認証のお願い。
    • ログイン画面のデザイン変更。
    • 出金時のワンタイム認証コード通知先の変更。

参考: 不正アクセス被害等の防止に向けた対策のお願い【続報】

2. なぜ狙われるのか?若手投資家が特に危ない理由

被害に遭ったのは、一部のリテラシーが低い高齢者だけではありません。実は、

「セキュリティ設定を面倒に感じて、初期設定のまま使っていた」

という若い世代のユーザーも少なくなかったのです。

ITに強い職業でも「自分は大丈夫」と思いがち。でも、攻撃者は“そこ”を突いてくるのです。

  • フィッシングサイトの見た目は本物そっくり。
  • メールやSMSの文面も公式そっくり。
  • スマホだけで取引していると、URLの違和感に気づきにくい。

だからこそ、「わかってるつもり」が一番危険なのです。

3. 今日からできるセキュリティ強化チェックリスト

では、どうすればいいのでしょうか? 以下に最低限やっておくべきセキュリティ対策をまとめました。

ログインには必ず二要素認証(2FA)を設定する(SMSよりも認証アプリが安全)
出金時にも追加認証を求める設定にする
ログイン通知メール・SMSをONにする
使っていない証券口座は放置せず、ログイン履歴を確認する
フィッシング対策ソフト・ブラウザ拡張機能を導入する

おわりに:FIREの前に、自分の資産を守ろう

FIREは、「自由に生きる」ための手段です。けれど、

自由を得る前に、その“資産”を失ってしまったら?

それでは本末転倒ですよね。投資を始めるなら、まず 「守りを固める」 ことが大前提です。

今のあなたに必要なのは、難しい金融商品でも最新の株価情報でもありません。 「パスワードを見直して、2段階認証をONにすること」 です。

今日やれば、明日から安心して資産形成が始められますよ。

🔐 自分の未来を、自分で守ろう。
セキュリティ対策は、最大の自己投資です。